Aechmea chantinii 'Dark DeLeon' エクメア シャンテニー ダークデレオン


エクメアの人気品種といば真っ先に頭に浮かぶのは本種です。外側は白黒のゼブラ柄、内側は白みを帯びた明るいグリーンの葉を持ちます。夏の日差しで濃く変化していく姿は本当にきれいで、人気があるのも納得できます。

本種について長年、謎だったことがひとつあります。本種の名前についてです。非常にややこしい話なのですが、エクメアには'DeLeon'‐デレオンという別の品種が存在します。
私の理解では原種Aechmea chantiniiから生まれた品種として、掲題の'Dark DeLeon' があり、
それとは別に原種Aechmea fasciataから生まれた'DeLeon'という品種が存在するようです。
後者は白黒の色合いではなく、白が強く出ていて見た目も少し違います。
なお、前者については'DeLeon's chantinii'や、chantinii var.DeLeonやシンプルに'DeLeon'と呼ばれることもあります。

ここからは私の推測が入っていますが、こんな流れで今の名前になったのではないでしょうか。

1. 前述の二種が存在して、Aechmea chantiniiの方が白黒の葉で見た目もきれいなことから、人気があり通称「DeLeon」と呼ばれるようになる。
2. Aechmea fasciataの方も「DeLeon」なので、混同されてしまう。
3. どっちのDeLeon?という状況になり、黒い方のデレオン≒'Dark DeLeon'と呼ばれるようになった。

あくまで推測ですので、真偽については不明です…


外側は白黒のバンド。


外側は明るいグリーンに白のバンド。

葉の裏と表でこんなにも柄が違うと色々とみる角度を変えて楽しめます。経緯はどうであれ、本種の観賞価値が高く、美しい品種であることは間違いありません。

本種は日本で流通しているエクメアの中では中型種くらいでしょうか。比較的成長も早く大きくなるので、日本の住宅事情を考えるとちょっと悩んでしまう方もいらっしゃると思います。
ですが、大きく育ったブロメリアはとても良いものです。ある程度のサイズだからこそ味わえるワイルドさがあって個人的には良いと思います。
昨今の多肉植物ブームは、小さくてカワイイものが好まれているように思えますが、大きな植物も成長が早くて育てて楽しいです。夏場など暖かい時期は日々大きくなっていくのが分かります。